労働・HR

カスハラ対策テンプレート

カスハラ対策テンプレートを完全無料・登録不要でダウンロード。対応マニュアル・社内規定(就業規則別規定)・相談窓口フロー・対応記録シート・研修スライドの5点セット。2026年10月1日施行の事業主義務化(労働施策総合推進法改正)に対応。業種別ポイント・FAQ 9問完全収録。

公開: 2026年5月28日 最終更新: 2026年9月6日 WordエクセルPOWERPOINT 会員登録不要・無料
2026年8月25日 時点の情報
厚生労働省「令和7年労働施策総合推進法等の一部改正」
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記入例・書き方サンプル (記入済みのサンプルPDF)

171種類のテンプレートを掲載中
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カスタマーハラスメント対策マニュアル・規定テンプレートのプレビュー
2026年義務化対応・マニュアル/規定/記録書/研修資料5点セット
このページでわかること
  • カスハラ対策テンプレート5点セット(マニュアル・規定・フロー・記録シート・研修スライド)を無料ダウンロードできる(会員登録不要)
  • 2026年10月1日施行の事業主義務化(労働施策総合推進法改正)の内容と10の措置義務(5分野)がわかる
  • 業種別の注意ポイント(小売・飲食・医療・介護・コールセンター)と対応の進め方がわかる
  • 労務ハブ(就業規則・ハラスメント防止・労働条件通知書等)で関連書類を一式そろえられる

本ページの情報は2026-08-25時点で確認済みです。改正法の施行日は令和8年10月1日で確定しており、厚生労働省は2026年2月26日付でカスタマーハラスメント対策の指針(令和8年厚生労働省告示第51号)を告示済みです。最新情報は 厚生労働省公式サイト でご確認ください。本資料は一般情報です。個別事案の判断・規程整備は社会保険労務士・弁護士にご相談ください。

1. カスタマーハラスメント(カスハラ)とは

カスタマーハラスメント(カスハラ)とは、顧客・取引先・利用者等が行う言動であって、その手段・態様が社会通念上相当な範囲を超え、従業員の就業環境が害されるものです(厚生労働省指針)。行為者が社内ではなく会社の外部(顧客等)である点が、パワハラ・セクハラとの大きな違いです。

該当しやすい言動の例(一部)
  • 人格を否定する暴言、「訴えるぞ」等の脅迫の繰り返し
  • 業務に無関係な金銭要求・過大な謝罪要求
  • SNSでの虚偽投稿・拡散、退店要請後の居座り

8種類の具体例・厚労省調査の最新数値(相談経験のある企業の割合)は 解説記事「カスハラ対策 義務化 2026年10月」にまとめています。 なお正当な苦情・クレームはカスハラに含みません。引き続き誠実な対応が基本です。

2. 2026年義務化の内容(労働施策総合推進法改正)

令和7年6月11日に労働施策総合推進法が改正・公布されました。令和8年(2026年)10月1日、すべての事業主にカスタマーハラスメント防止の措置義務化が施行されます。

※ 施行日は令和8年10月1日で確定しています。厚生労働省は2026年2月26日付で本改正に基づく指針(令和8年厚生労働省告示第51号)を告示しました ( 厚生労働省リーフレット )。

この措置義務の法的根拠は労働施策総合推進法第33条第1項(条見出し「職場における顧客等の言動に起因する問題に関する雇用管理上の措置等」)です。同項は事業主に対し、相談に応じ適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならないと定めており、努力義務ではなく法律上の義務です。条文上「カスタマーハラスメント」という語は使われておらず、法令上は「顧客等の言動」(顧客、取引の相手方、施設を利用する者その他の当該事業主が雇用する労働者の業務に関係を有する者の言動であって、業務の性質等に照らして社会通念上許容される範囲を超えたもの)と表記されます。本ページ執筆時点(2026-09-06)ではこの第33条はまだ施行前で、2026年10月1日から施行される改正後の条文にのみ規定されています。 労働施策総合推進法 第33条第1項(2026年10月1日施行版)

事業主に課される10の措置義務(5分野・厚生労働省告示第51号に基づく)

分野措置内容(厚生労働省告示第51号 ①〜⑩)
方針の明確化・周知 ①カスハラには毅然とした態度で対応し労働者を保護する旨の方針を明確化し、周知・啓発する
②カスハラの内容とあらかじめ定めた対処内容(一人で対応させない・警察通報等)を労働者に周知する
相談体制の整備 ③相談窓口をあらかじめ定め、労働者に周知する
④相談窓口担当者が適切に対応できるようにする
事後の迅速かつ適切な対応 ⑤事実関係を迅速かつ正確に確認する
⑥被害者への配慮措置(担当変更・休暇・メンタルヘルスケア等)を行う
⑦再発防止に向けた措置を講ずる
抑止のための措置 ⑧特に悪質なカスハラへの対処方針(警察通報・警告書発出・取引停止等)をあらかじめ定め、周知し、実行できる体制を整備する
そのほか併せて講ずべき措置 ⑨相談者等のプライバシー保護に必要な措置を講じ、周知する
⑩相談したこと等を理由とした不利益取扱いをしない旨を定め、周知・啓発する

違反した事業主は、労働局による報告徴求命令・助言・指導・勧告・公表の対象となります。

施行前にやるべきこと(チェックリスト)

  • [ ] カスハラ対応マニュアルの整備(本テンプレートを活用)
  • [ ] 社内規定(就業規則別規定)の制定・届出
  • [ ] 相談窓口の設置・担当者の指定
  • [ ] 全従業員への周知・研修実施
  • [ ] 対応記録シートの導入・保管体制整備
  • [ ] 深刻なケース対応(警察通報・弁護士連絡先)の事前確認

3. カスハラ対策の進め方(5ステップ)

事業主の措置義務を満たすための実務的な5ステップを解説します。本テンプレートは各ステップに対応するファイルを用意しています。

図解:カスハラ対策 進め方5ステップ(積み上げ式)
カスタマーハラスメント対策の進め方を5段階の階段状の図で示す。STEP1方針の明確化(対応マニュアル・社内規定)、STEP2相談体制の整備(相談窓口フロー)、STEP3対応手順の整備(現場フロー:従業員から上司へ報告、責任者対応、深刻ケースは警察・弁護士)、STEP4記録・証拠の保全(対応記録シート)、STEP5研修の実施(研修スライド)。5ステップを積み上げることで2026年10月1日施行の事業主の措置義務に対応する。 各ステップは本テンプレートの対応ファイルに1対1で対応する。STEP1〜4を土台に、STEP5の研修実施で義務化対応が完成する構成。 2026年10月1日 義務化 1 STEP 1 方針の明確化 →対応マニュアル/社内規定 2 STEP 2 相談体制の整備 →相談窓口フロー 3 STEP 3 対応手順の整備 →現場:従業員→上司 →責任者→警察/弁護士 4 STEP 4 記録・証拠の保全 →対応記録シート 5 STEP 5 研修の実施 →研修スライド
各ステップは本テンプレートの対応ファイルに1対1で対応しています。2026年10月1日の義務化までに積み上げてください。

STEP 1: 方針の明確化(対応マニュアル・社内規定)

会社としての基本方針を「カスハラには毅然とした態度で対応し、従業員を守る」と明確に定めます。

  • 方針を就業規則別規定(カスハラ防止規程)として整備する
  • 対応マニュアルにカスハラの定義・具体例・対応手順を記載する
  • 社内掲示・社内報・研修で全従業員に周知する

→ 本テンプレートの「対応マニュアル(Word)」「社内規定(Word)」を活用

STEP 2: 相談体制の整備(相談窓口フロー)

従業員がカスハラ被害を報告・相談できる安心できる窓口と体制を構築します。

  • 相談窓口(担当者・連絡先・受付時間)を明記し、全従業員に案内する
  • 担当者への対応訓練を実施する(外部専門家の活用も有効)
  • 相談内容のプライバシーを保護する(相談したことを理由とした不利益取扱禁止)

→ 本テンプレートの「相談窓口・対応フロー(Word)」を活用

STEP 3: 対応手順の整備(マニュアル・フロー)

カスハラ発生時に現場で迷わず動けるフローを定めます。特に「誰が・いつ・どう対応するか」の役割分担を明確にすることが重要です。

  • 応対者(従業員)→ 上司報告 → 責任者対応 → 深刻ケースは警察・弁護士という流れを整理
  • 不当要求への明確な断り方(「それには応じかねます」)を研修で訓練する
  • 通話終了・退店要請の判断基準を事前に設定する

→ 本テンプレートの「対応マニュアル」「相談窓口フロー」を組み合わせて活用

STEP 4: 記録・証拠の保全(対応記録シート)

カスハラ事案は記録が証拠になります。事実確認・再発防止・法的対応のすべてに記録が必要です。

  • 発生日時・場所・対応者・顧客等の言動・対応内容を記録する
  • 記録シートは相談窓口担当者が一元管理し、定期的に集計・分析する
  • 定期集計結果を経営会議等で報告し、再発防止策に活かす

→ 本テンプレートの「対応記録シート(エクセル)」を活用

対応記録シート 記入例

実際の記入イメージです(説明用の仮想シナリオです)。発生日時・場所・対応者・顧客等の言動・対応内容の5項目を1件1行で記録します。

発生日時場所対応者顧客等の言動対応内容
2026/9/2(水)14:20 店舗レジカウンター 田中(レジ担当)→佐藤(店長) 「レシートを無くしたので返金しろ」と大声で要求し、約10分間怒鳴り続けた 店長が対応を交代し返品規定を説明。購入履歴照会での代替案を提示したが応じず。丁重に断り警察へ相談する旨を伝えたところ退店。相談窓口担当者へ即日報告

STEP 5: 研修の実施(研修スライド)

マニュアル整備だけでは不十分です。全従業員が理解・実践できるよう研修を実施することが義務化対応の核心です。

  • 年1回以上の全社員向けカスハラ防止研修を実施する
  • 新入社員・中途採用者への入社時研修に組み込む
  • 管理職向けに対応手順・ケーススタディ研修を実施する

→ 本テンプレートの「研修スライド(PowerPoint・空欄版・解説版)」を活用

4. 業種別のカスハラ対策ポイント(要点)

業種ごとに起こりやすいカスハラの型は異なるため、テンプレート第4章に自社の業種に合わせた具体例を追記してください。要点だけ挙げると次のとおりです。

業種特に起こりやすい型テンプレートへの反映例
小売・流通 レジ対応での暴言、過度な返品・交換要求 返品ポリシーの明文化欄、複数名対応のルール化
飲食 厨房・ホールへの暴言、無理な注文変更 店長エスカレーションのフロー欄に反映
医療・介護・福祉 患者・利用者・家族からの暴言や暴力 複数名対応・サービス継続可否の権限欄
コールセンター・通販 長時間の電話・繰り返し架電 通話終了の判断基準・録音方針の記載欄
不動産・建設・専門サービス 取引先からの恫喝、居座り 担当者交代・取引見直しの判断フロー

各業種の具体的な言動例・対応スクリプトは 解説記事「業種別の対策ポイント」で詳しく解説しています。

5. テンプレートの書き方ガイド

ダウンロードしたテンプレートを自社に合わせてカスタマイズするためのガイドです。

対応マニュアル(Word版)の記入ポイント

  • 制定日・改定日: 初回制定日を記入し、毎年改定時に改定日を更新する
  • 業種別の具体例: 第4章に自社業種の具体的な状況を追記する
  • 対応手順の権限設定: STEP 3(責任者)の氏名・役職・連絡先を明記する
  • 法的措置の連絡先: 弁護士事務所・警察署の連絡先を付記しておく

社内規定(就業規則別規定)の記入ポイント

  • 就業規則との連動: 就業規則の何条に基づく別規定かを第1条に明記する(「就業規則第〇条の規定に基づき」)
  • 相談窓口: 第6条に担当部署・担当者・連絡先・受付時間を記入する
  • 記録保管期間: 第7条に記録保管年数を記入する(賃金請求権の消滅時効は労基法115条本文では5年、附則143条3項の経過措置により退職手当を除く賃金は当分の間3年。記録は最低3年以上が推奨)
  • 附則の施行日: 就業規則改定の届出後、施行日を記入して全従業員に周知する

研修スライドのカスタマイズ方法

  1. 会社名・部署名を入力: タイトルスライドと相談窓口スライドに自社情報を記入する
  2. 相談窓口情報を記入: 担当者名・内線・メールアドレス・受付時間を記入する
  3. 業種別スライドを追加: 第4章の業種別ポイントから自社に該当する内容を追加スライドとして作成する
  4. ケーススタディを追加: 自社で過去に発生した事例(匿名化)をケーススタディとして追加する
  5. コーポレートカラーに変更: PowerPointの「デザイン→バリアント→色」から自社のコーポレートカラーに変更できる

6. 労務ハブ:関連テンプレート一式

カスハラ対策と合わせて整備しておきたい労務関連テンプレートです。

書類名用途
労働条件通知書テンプレート 雇入れ時の労働条件明示(義務)。カスハラ対応を含む服務規律の周知に活用
雇用契約書テンプレート 雇用契約書への「ハラスメント防止規程遵守」条項を含める
秘密保持誓約書テンプレート カスハラ対応記録・顧客情報の取扱いに関する誓約を含める際に活用
業務委託契約書テンプレート 業務委託先(フリーランス・外注)がカスハラ被害を受けた場合の対応条項整備に
始末書テンプレート カスハラ対応で問題が発生した場合や、従業員側に対応上の問題があった場合に使用

よくある質問

カスタマーハラスメント(カスハラ)とは何ですか?
カスタマーハラスメント(カスハラ)とは、顧客・取引先・利用者等による言動のうち、手段・態様が社会通念上相当な範囲を超え、従業員の就業環境が害されるものです(厚生労働省指針)。具体例として、暴言・侮辱・脅迫・長時間クレーム・不当な金銭要求・差別的言動・SNSへの虚偽投稿・拡散などが挙げられます。正当な苦情・クレームはカスハラに含みません。
2026年のカスハラ対策義務化とはどのような内容ですか?
労働施策総合推進法の改正(令和7年6月11日公布・令和8年10月1日施行)により、すべての事業主にカスタマーハラスメント防止の措置義務が課されます。厚生労働省は2026年2月26日付で本改正に基づく指針(令和8年厚生労働省告示第51号)を告示しました。義務内容は5分野・10項目で、①②方針の明確化・周知、③④相談体制の整備、⑤⑥⑦事後の迅速かつ適切な対応、⑧抑止のための措置、⑨⑩プライバシー保護等の補完措置です。違反した事業主は報告徴求・助言・指導・勧告・公表の対象となります。施行日は令和8年10月1日で確定しています(厚生労働省リーフレット・2026-08-25確認)。
カスハラ対策は中小企業にも義務がありますか?
はい。従業員を1人でも雇用しているすべての事業主が対象です。中小企業・小規模事業者を含め、企業規模による適用猶予措置は設けられていません。まずは本テンプレートを活用して対応マニュアルの整備・相談窓口の設置から着手することをお勧めします。
テンプレートのダウンロードに費用や会員登録は必要ですか?
すべて無料・会員登録不要でダウンロードできます。対応マニュアル(Word)・社内規定(Word)・相談窓口フロー(Word)・対応記録シート(エクセル)・研修用スライド(PowerPoint空欄版・解説版)の6ファイルを即座にダウンロードできます。
カスハラに該当するかどうかはどのように判断しますか?
判断の基準は「社会通念上相当な範囲を超えているか」です。厚生労働省指針では、①要求内容の妥当性(正当な苦情か否か)と②手段・態様(言動の程度・継続性・場所等)を総合的に判断します。
  • 正当な苦情・クレーム → 誠実に対応(カスハラではない)
  • 侮辱・脅迫・長時間拘束・不当な金銭要求などが伴う → カスハラとして対応
判断に迷う場合は、上司または相談窓口担当者・社会保険労務士・弁護士に相談することを推奨します。
顧客からの暴言・脅迫を受けた場合、警察に通報してよいですか?
はい、暴力・脅迫・器物損壊・不退去等の刑事事案については、ためらわず警察(110番)に通報してください。事業主は、労働者がその生命・身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう必要な配慮をする義務(安全配慮義務)を負っています(労働契約法第5条。労働安全衛生法第3条第1項も事業者の責務として労働者の安全と健康の確保を定めています)。警察通報・出入り禁止・弁護士による警告書送付・損害賠償請求・刑事告訴はすべて正当な対応手段です。むしろ通報しないことで従業員のメンタルヘルス悪化・離職につながります。
カスハラ対策マニュアルを整備する際の注意点はありますか?
主な注意点は3つです。①「正当なクレームを排除しない」: カスハラ対応強化はサービス品質向上と両立できます。正当な苦情には引き続き誠実に対応する旨を明記してください。②「業種・現場に合わせてカスタマイズする」: テンプレートはあくまで雛型です。小売・飲食・医療・介護・コールセンター等によって具体的な対応手順が異なります。③「全従業員への周知・研修実施が義務要件」: マニュアルを作っただけでは不十分です。研修を実施し、理解・署名確認まで行うことが推奨されます。
就業規則の別規定として整備する際に注意することはありますか?
就業規則の別規定として整備する場合、以下の3点に注意してください。①就業規則の改定として労働基準監督署への届出が必要です(常時10人以上の労働者を使用する場合・労基法89条)。②過半数労働者代表(または労働組合)の意見聴取手続が必要です。③改定後は全従業員への周知義務があります(労基法106条)。詳細は社会保険労務士または弁護士にご相談ください。
研修スライドはどのように活用すればよいですか?
本テンプレートの研修スライドはPowerPoint形式のため、自社情報(会社名・相談窓口・担当者名)を記入するだけで即利用できます。活用シーンの例:
  • 全社員向け年1回のカスハラ防止研修(義務化対応)
  • 新入社員・中途採用者向けの入社時研修
  • 管理職向けの対応手順研修
  • 業種別の現場研修(小売・飲食・医療・介護等)
解説版(記入例付き)スライドを手元に置きながら、空欄版で実際に研修を行うと効果的です。

参考文献・出典

本ページの内容は以下の公的情報源に基づき作成しています(2026-08-25 確認時点)。