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離婚協議書テンプレート

離婚協議書テンプレートを完全無料・会員登録不要でダウンロード。慰謝料・養育費・財産分与・親権・面会交流・年金分割の全9条項対応、養育費合意書も同梱。Word・印刷用PDFと記入例PDFを完備、公正証書化(強制執行認諾)ガイド・弁護士相談窓口まで完全網羅。

最終更新: 2026年5月6日 WordPDF 会員登録不要・無料
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記入例・書き方サンプル (記入済みのサンプルPDF)

慰謝料・養育費・財産分与・親権・面会交流・年金分割の全9条項対応・公正証書化ガイド付き

離婚協議書とは:3種類の離婚(協議・調停・裁判)

離婚協議書とは、夫婦が協議離婚する際に、親権・養育費・財産分与・慰謝料などの取り決め内容を書面化した私文書です。民法第763条(協議離婚)を根拠として、離婚後のトラブルを防ぐために作成します。

日本の離婚のうち約9割が協議離婚です。協議離婚は当事者間の合意のみで成立しますが、口頭での合意では「そんな約束はしていない」という事後トラブルが多発します。離婚協議書を作成することで合意内容を証拠化し、特に養育費の不払いが発生した際の法的対処を容易にします。

日本における3種類の離婚方式

離婚方式 根拠条文 手続き 割合(目安) 特徴
協議離婚 民法第763条 離婚届の提出のみ 約88% 当事者合意で成立。最も迅速・費用ゼロ
調停離婚 家事事件手続法 家庭裁判所の調停 約9% 調停委員が仲介。合意成立で調停調書が作成される
裁判離婚 民法第770条 裁判所の判決 約1% 法定離婚事由(不貞・悪意の遺棄等)が必要

協議離婚では家庭裁判所が関与しないため、取り決めの内容を書面(離婚協議書)で明確化することが特に重要です。調停離婚では調停調書、裁判離婚では判決文がそれぞれ法的証拠となりますが、協議離婚では当事者が自ら書面を作成しなければ証拠が残りません。

離婚協議書の必須9条項

離婚協議書に盛り込むべき条項は多岐にわたります。1項目でも欠けると、後から「取り決めていない」という争いが発生します。以下の9条項を確認してください。

条項 内容 省略可否 根拠条文
1. 離婚の合意 協議離婚することに合意した旨 必須 民法763条
2. 親権 子の親権者(父または母) 子がいれば必須 民法819条
3. 養育費 月額・支払日・終期・振込先 子がいれば強く推奨 民法766条
4. 面会交流 頻度・場所・時間・宿泊 子がいれば推奨 民法766条
5. 財産分与 不動産・預貯金・退職金等の分配 財産があれば必須 民法768条
6. 慰謝料 金額・支払い方法・期限 原因があれば記載 民法710条
7. 年金分割 按分割合(上限0.5) 厚生年金加入者は推奨 厚年法78条の2
8. 清算条項 「本協議書に定める以外の請求はしない」 強く推奨 契約自由の原則
9. 強制執行認諾 公正証書化時に記載 公正証書化する場合は必須 民執法22条5号

清算条項は「本協議書に定めるもの以外に、甲乙間には何らの債権債務関係が存在しないことを確認する」という文言で、将来の追加請求を封じる効果があります。特に財産分与・慰謝料については後から「まだ払ってもらっていない」という主張が出やすいため、必ず記載してください。

親権(民法第819条)の決め方

日本の民法は単独親権制度を採用しており、離婚後は父または母のどちらか一方が親権を持ちます。協議離婚では夫婦間の協議で親権者を決定し、離婚届に記載します。未成年の子がいる場合、親権者の記載がなければ離婚届は受理されません。

親権者を決める際の主な判断基準

  • 監護の継続性:これまで主に養育してきた親が優先される傾向があります
  • 母性優先の原則:幼児(概ね10歳未満)については、特段の事情がなければ母親が優先される傾向があります(ただし絶対的なルールではありません)
  • 子の意思尊重:子が10歳以上になると、子自身の意向を参考にします。15歳以上では子の意思が重視されます
  • 兄弟姉妹の分離回避:複数の子がいる場合、原則として一緒に生活させることが推奨されます
  • 経済力・生活環境:安定した生活環境を提供できるかが判断される要素の一つです
  • 養育意欲・精神的安定:子に対する愛情・育児への積極性が評価されます

親権と監護権の分離

親権には「身上監護権(子の日常的な養育)」と「財産管理権(子の財産の管理・法律行為の代理)」が含まれます。協議離婚では、親権と監護権を分離して異なる親に帰属させることも可能です(民法766条)。例えば「親権は父、監護権は母」とすることで、日常の養育は母が行いつつ、財産管理・法定代理は父が行う取り決めができます。ただし、実務上はトラブルになりやすいため、分離は限定的に活用することを推奨します。

共同親権への移行(2026年以降)

2024年の民法改正により、2026年5月以降は協議による共同親権の選択が可能になります。離婚後も父母双方が親権を持つ共同親権を選択する場合、離婚協議書にその旨を明記し、子の重要事項(転居・学校変更・医療等)については両親の合意が必要になります。選択の際は弁護士への事前相談を推奨します。

養育費の相場と算定(家裁実務)

養育費は、子が成人(または大学卒業)するまでの生活費・教育費を非監護親が負担する義務です(民法766条)。養育費の金額は、家庭裁判所が公表している「養育費算定表」を基準に決定されます。

養育費算定表の仕組み

  • 養育費算定表は2019年に改訂され、義務者(支払う側)と権利者(受け取る側)それぞれの年収・子の年齢・人数から月額の目安を算出します
  • 裁判所のウェブサイトで公開されており、自分で確認することができます
  • 算定表はあくまで「目安」であり、特別の事情(私立学校の学費・病気の治療費等)がある場合は加算を協議することが可能です

養育費の月額目安(義務者年収別)

義務者の年収(給与所得) 子1人(0〜14歳) 子1人(15〜19歳) 子2人(0〜14歳)
200万円 月2〜4万円 月2〜4万円 月2〜6万円
400万円 月4〜6万円 月4〜8万円 月6〜10万円
600万円 月6〜8万円 月8〜10万円 月10〜14万円
800万円 月8〜10万円 月10〜12万円 月12〜16万円

上記は目安です。権利者(受け取る側)の年収が高い場合は減額調整されます。実際の金額は家庭裁判所の養育費算定表(最新版)で確認してください。

養育費の支払い終了時期

  • 成年到達時まで:民法改正により2022年4月以降は18歳で成年。離婚協議書に「18歳に達した月まで」と記載すると18歳で終了します
  • 大学卒業まで:「22歳に達した年の3月まで」と記載することで大学卒業相当まで延長可能です。現在の標準的な取り決めです
  • 高校卒業まで:就職を前提に「18歳に達した3月まで」と記載するパターンもあります
  • 再婚・養子縁組:権利者が再婚し子が新配偶者と養子縁組した場合、養育費の減額・免除が認められることがあります

養育費合意書としての利用

本テンプレートには養育費合意書(単独利用版)も同梱しています。既に離婚が成立しているが養育費の取り決めがない・または取り決めを変更したい場合に、養育費合意書を単独で作成し公正証書化することで強制執行力を付与できます。

養育費の適正額・未払い対応を弁護士に相談

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養育費の金額は算定表のみで決まらず、特別事情(私立学校・習い事・医療費)があれば増額交渉が可能です。また養育費が不払いになった際の強制執行・差し押さえも、弁護士が代理することでスピーディに対応できます。初回相談無料のサービスが多数あります。

  • 養育費算定表を超えた増額交渉に対応
  • 養育費不払い時の給与・預金差し押さえ代理
  • 養育費保証サービスとの併用アドバイス
  • 初回相談無料・秘密厳守・全国対応
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面会交流の取り決め

面会交流とは、子と離れて暮らす親(非監護親)が定期的に子と会う権利・義務です(民法766条)。子の健全な発達のために重要であり、近年の家裁実務では「特別な事情がない限り面会交流を認める」方向に運用されています。

面会交流の標準的な取り決め内容

  • 頻度:月1〜2回が一般的です。子の年齢・監護親の生活状況によって調整します
  • 時間・場所:例「毎月第2土曜日10時〜17時、双方が合意した場所」と明記します
  • 引渡し方法:監護親の自宅での引渡し・駅での引渡し・第三者機関を通じた引渡しから選択します
  • 宿泊の可否:月1回・年1〜2回宿泊可とする取り決めも可能です。子の年齢・双方の合意が必要です
  • 子のイベント参加:誕生日・クリスマス・運動会・卒業式の参加について明記しておくと後のトラブルを防ぎます
  • 連絡方法:ビデオ通話(月〇回)・手紙・写真送付などの方法を記載することも可能です

面会交流を制限できるケース

  • 子への虐待・DV(ドメスティックバイオレンス)が認められる場合
  • 非監護親が面会交流の機会に子を連れ去るリスクがある場合
  • 子が強く面会交流を拒否している場合(特に15歳以上)
  • 面会交流の実施が子の精神的安定を著しく害すると判断される場合

面会交流を制限する正当な理由がある場合は、弁護士に相談した上で協議書に「双方協議の上で面会交流の方法を変更できる」という条項を設けるか、調停で取り決めることを検討してください。

財産分与(民法第768条)

財産分与とは、婚姻中に夫婦が共同で形成した財産を、離婚に際して清算する手続きです(民法768条)。財産分与の請求は離婚後2年以内に行わなければ時効消滅します(民法768条2項)。

財産分与の対象となる主な財産(共有財産)

  • 不動産:婚姻中に購入した自宅・土地(ローン残債との差額を分与)
  • 預貯金:婚姻中に積み立てた銀行口座・定期預金
  • 退職金:婚姻期間に対応する部分。将来の退職金も分与対象になります
  • 株式・投資信託:婚姻中に形成した金融資産
  • 生命保険:解約返戻金があるもの
  • 自動車・家財道具:婚姻中に購入したもの
  • 企業年金・iDeCo:婚姻期間に対応する部分が対象

財産分与の2分の1ルール

家庭裁判所実務では、共有財産を原則として2分の1ずつ分与するという「2分の1ルール」が採用されています。一方が高収入であっても、他方が家事・育児で家庭を支えていたという場合は同等の貢献があるとみなされます。ただし、一方が特別なスキル・才能・業績で財産を形成した場合(例:プロスポーツ選手・著名起業家等)は2分の1ルールの修正がなされることがあります。

特有財産(財産分与の対象外)

財産の種類 財産分与の対象 具体例
婚姻前から保有していた財産 対象外(特有財産) 独身時代の貯金・持ち家
婚姻中に贈与・相続で取得した財産 対象外(特有財産) 親からの相続財産・贈与
婚姻中に夫婦共同で形成した財産 対象(共有財産) 婚姻後の給与から積み立てた貯金
婚姻前からのローン残債 原則対象外 独身時代に組んだ住宅ローン

特有財産と共有財産が混在している場合(例:婚姻前の貯金と婚姻後の積み立てが同一口座にある場合)は、分離が困難になります。財産の帰属に疑義がある場合は弁護士への相談を推奨します。

慰謝料の相場

慰謝料とは、離婚の原因を作った有責配偶者が、精神的損害を補償するために支払う金銭です(民法710条)。離婚原因のない「性格不一致」による離婚では基本的に慰謝料は発生しません。

離婚原因別の慰謝料相場

離婚原因 慰謝料の相場 備考
不貞行為(浮気・不倫) 100〜300万円 継続期間・婚姻年数・子の有無で変動
DV(身体的暴力) 100〜300万円 暴力の程度・頻度・怪我の程度で変動
モラハラ(精神的暴力) 50〜200万円 立証が難しい。記録・証拠が重要
悪意の遺棄(生活費不提供等) 50〜200万円 民法770条1号の法定離婚事由
性格不一致 原則発生しない 一方的な離婚強要がある場合は別

慰謝料の算定基準

  • 婚姻期間:婚姻期間が長いほど慰謝料は高くなる傾向があります
  • 有責行為の内容・期間・頻度:不貞行為の継続期間が長いほど増額されます
  • 子の有無:未成年の子がいる場合は精神的損害が大きいとみなされます
  • 相手方の支払い能力:支払い能力を超える慰謝料請求は実質的に回収困難になります
  • 離婚後の生活状況:経済的困窮が見込まれる場合は増額要素になります

不貞行為の場合、配偶者だけでなく不貞の相手方(第三者)にも慰謝料請求が可能です。不貞の相手方への請求は離婚協議書ではなく、別途慰謝料請求書または訴訟で対応します。

年金分割(合意分割・3号分割)

年金分割とは、婚姻期間中に積み立てられた厚生年金(標準報酬額)を離婚後に分割する制度です。国民年金は分割の対象外です。年金分割の請求は離婚から2年以内に行う必要があります。

年金分割の2種類

種類 対象期間 按分割合 手続き
合意分割 婚姻期間全体 協議で決定(上限0.5) 夫婦の合意または裁判所の決定が必要
3号分割 2008年4月以降の期間のみ 自動的に0.5(2分の1) 一方の請求のみで手続き可能

合意分割の手続きの流れ

  • ステップ1:年金事務所で「婚姻期間中の標準報酬改定請求書」と「情報通知書」を取得します
  • ステップ2:離婚協議書に按分割合(0.5以内)を明記します。または公正証書に記載します
  • ステップ3:離婚後2年以内に年金事務所で分割請求の手続きを行います
  • 注意点:合意分割は按分割合を定めた公正証書か調停調書がないと手続きできない場合があります。離婚協議書を作成する際に年金分割の按分割合を明記することが重要です

3号分割は第3号被保険者(専業主婦・主夫等)が相手方の同意なく単独で請求できる制度です。2008年4月以降の婚姻期間が対象になるため、それ以前の期間については別途合意分割の手続きが必要です。

公正証書化のメリット(最重要)

離婚協議書を公正証書にすることは、特に養育費・慰謝料の回収において最も重要なステップです。公正証書(強制執行認諾文言付き)があれば、相手が支払いを怠った際に裁判なしで直接強制執行(給与・預金の差し押さえ)に進めます。

強制執行認諾文言とは

「債務者は、本公正証書に記載された金銭債務の履行を怠ったときは、直ちに強制執行に服する旨陳述した」という文言が公正証書に記載されることで、裁判所の判決なしに強制執行の申立てが可能になります。養育費・慰謝料の不払いが発生した時点で、すぐに相手の給与・預金の差し押さえを申立てることができます。

公証役場での手続きに必要なもの

  • 当事者双方の身分証明書(運転免許証・マイナンバーカード等)
  • 当事者双方の印鑑(認印可。実印が望ましい)
  • 離婚協議書の原案
  • 不動産の登記事項証明書(財産分与に不動産が含まれる場合)
  • 年金分割の情報通知書(年金分割を行う場合)

公証役場の費用目安

目的価額の算定対象 計算方法 公証人手数料
養育費(月5万円・10年) 5万×12×10=600万円 17,000円
慰謝料(200万円一括) 目的価額200万円 7,000円
財産分与(1,000万円) 目的価額1,000万円 17,000円
合計(各項目の加算) 上記3項目の合計 約4〜6万円(正書料等加算)

公証人手数料に加えて、正書料・謄本料(各250円×ページ数)が加算されます。弁護士・行政書士に代理を依頼する場合は別途報酬が発生します。最寄りの公証役場での事前相談は無料です(日本公証人連合会ウェブサイトで検索可能)。

公正証書化の流れ

  • ステップ1:離婚協議書の原案を作成し、公証役場に事前相談・予約を入れます
  • ステップ2:公証役場で公証人が内容を確認・修正提案をします
  • ステップ3:当事者双方が公証役場に出頭し、署名・押印します(代理人可)
  • ステップ4:公正証書の正本・謄本が交付されます
  • 期限の目安:公証役場への事前相談から完成まで概ね2〜4週間かかります

離婚協議書の公正証書化を弁護士・行政書士に依頼

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公正証書は自分でも作成できますが、条項の漏れ・強制執行認諾文言の不備・年金分割手続きのミスがあると無効になるリスクがあります。弁護士・行政書士に依頼することで、離婚協議書の作成から公証役場への代理出頭まで一括対応が可能です。初回相談無料のサービスが多数あります。

  • 離婚協議書の条項チェックと公正証書化支援
  • 強制執行認諾文言・年金分割条項の確認
  • 公証役場への代理出頭対応
  • 初回相談無料・秘密厳守・全国対応
公正証書化を弁護士・行政書士に相談

離婚届との関係・提出順序

離婚協議書と離婚届の提出順序は、必ず協議書(公正証書)を先に完成させてから離婚届を提出することを推奨します。

推奨する手順

ステップ 作業内容 注意点
1 離婚協議書の原案を作成・双方で内容を確認 9条項の漏れがないか確認する
2 弁護士・行政書士による内容チェック(推奨) 特に財産分与・年金分割は専門家確認を推奨
3 公証役場で公正証書化(強く推奨) 双方が出頭。代理人可。2〜4週間かかる
4 離婚届の提出 証人2名の署名が必要(婚姻期間に関わらず)

離婚届の提出に必要なもの

  • 離婚届(市区町村の窓口または法務省ウェブサイトで入手)
  • 成人の証人2名(夫婦の知人・親族で可)の署名・押印
  • 本籍地または居住地の市区町村窓口に提出(24時間受付の夜間窓口がある場合も)
  • 未成年の子がいる場合:親権者の記載が必須

離婚届提出後に公正証書化しようとすると、相手が応じない・所在が不明になるリスクがあります。特に養育費や財産分与が絡む場合は、公正証書化を先行させることを強くお勧めします。

Word版とPDF版の使い分け

形式 向いているケース 編集の可否 印刷の手軽さ 注意点
Word(.docx) 金額・親権者・養育費の月額を自由に変更したい 全項目編集可 PCからそのまま印刷 Microsoft Word またはGoogle ドキュメントが必要
PDF(印刷用) すぐ印刷して手書きで記入したい 不可(印刷後に手書き) スマホからコンビニ印刷が最速 金額・日付・条件は手書きで記入する
PDF(記入例) 記載内容のイメージを確認したい 不可(サンプル用途) 参照用として印刷可 そのままの内容では使用不可。必ず自分の情報に変更する

公正証書化を前提とする場合は、Word版で内容を正確に作成してから公証役場に原案として提出することを推奨します。公証役場側で内容を修正・補完してもらえますが、9条項の骨格が明確な原案を持参すると手続きがスムーズです。

よくある質問(FAQ)

離婚協議書なしで離婚届を提出してもいいですか?
法律上は離婚協議書なしで離婚届を提出することは可能です。ただし、離婚届を提出した後に養育費・財産分与・慰謝料を請求しようとすると「そんな約束はしていない」という争いになりやすく、立証が困難になります。特に養育費は離婚後に取り決めをする場合、相手が応じなければ家庭裁判所の調停・審判を経るしかなく、時間と費用がかかります。離婚届の提出前に協議書(または公正証書)を作成することを強くお勧めします。
養育費が支払われない場合はどうすればよいですか?
公正証書(強制執行認諾文言付き)を作成しておけば、裁判なしに直接強制執行(給与・預金の差し押さえ)が可能です。協議書のみで公正証書化していない場合は、家庭裁判所に養育費の支払いを求める調停・審判を申立てる必要があります。審判が確定すれば強制執行に進めます。また、弁護士に依頼すれば給与の差し押さえ(最大4分の1)を早期に実現できます。養育費保証サービス(民間)を利用することで、不払い時に立替払いを受ける方法もあります。
公正証書化の費用はいくらかかりますか?
公証人手数料令に基づく手数料は、養育費・慰謝料を含む目的価額によって異なります。養育費は「月額×10年分」を目的価額として計算するのが一般的です。例えば月額5万円×10年=600万円の場合、手数料は17,000円程度です。これに財産分与・慰謝料の目的価額が加算されます。合計の手数料は2〜5万円程度になることが多いです。弁護士・行政書士に代理を依頼する場合は別途報酬が発生します。最寄りの公証役場で無料相談できます。
離婚後に親権を変更することは可能ですか?
親権は家庭裁判所に「親権者変更の調停・審判」を申立てることで変更が可能です(民法819条6項)。ただし、親権変更が認められるためには「事情の変更」と「子の利益のため」という2つの要件を満たす必要があります。親権者の死亡・重篤な疾病・虐待・子自身が変更を強く望む場合などが該当します。単なる「元配偶者との関係悪化」や「経済状況の変化」だけでは認められないケースが多いです。弁護士への相談を推奨します。
弁護士なしで離婚協議書を作成できますか?
弁護士なしでも離婚協議書を作成することは可能です。当サイトのテンプレートを使って必要事項を記載し、夫婦双方が署名・捺印すれば法的に有効な書面になります。ただし、財産分与・年金分割・慰謝料が複雑な場合や、相手方との交渉が難航している場合は弁護士への相談を推奨します。また、公正証書化を行う場合は公証役場の利用のみで対応可能ですが、内容の法的妥当性チェックのために行政書士・弁護士に事前確認を依頼することを強くお勧めします。

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