労働・HR

秘密保持誓約書テンプレート

秘密保持誓約書テンプレートを無料ダウンロード。雇用時誓約書と退職時誓約書の2種同梱、従業員の秘密保持義務を明確化。Word・Googleドキュメント・印刷用PDFと記入例PDFを完備、損害賠償条項・違反時の法的措置まで完全網羅。

最終更新: 2026年5月5日 WordPDF 会員登録不要・無料
全て無料・会員登録不要・即ダウンロード

記入例・書き方サンプル (記入済みのサンプルPDF)

雇用時・退職時の2種同梱・損害賠償条項対応

秘密保持誓約書とは

秘密保持誓約書とは、従業員が会社に対して業務上知り得た機密情報を外部に漏洩しないことを誓約する書面です。企業が保有する顧客情報・技術情報・財務情報などの営業秘密を保護するために締結します。

NDA(秘密保持契約書)との違い

項目 秘密保持誓約書 NDA(秘密保持契約書)
当事者 従業員から会社への一方的誓約 企業間など対等な双務契約
義務の方向 一方向(従業員のみ義務を負う) 双方向(相互に義務を負う)
主な使用場面 雇用時・退職時の従業員管理 取引先・業務委託先との締結
法的効力 有効(就業規則との整合が必要) 有効

雇用時と退職時で書式が異なる理由

雇用時の誓約書は在職中の秘密保持義務・情報の目的外使用禁止が中心です。退職時の誓約書は情報の返還確認・退職後も継続する秘密保持義務・競業避止義務を明確化するために必要です。両者は保護目的が異なるため、書式を分けて締結するのが適切です。

雇用時の秘密保持誓約書(必須記載事項)

入社時に取得する誓約書には、以下の項目を明記することで、在職中の情報漏洩リスクを低減できます。

1. 秘密情報の定義

何が「秘密情報」にあたるかを具体的に定義します。範囲が曖昧だと、従業員が「これが秘密だとわからなかった」と主張するリスクがあります。

  • 顧客情報(氏名・連絡先・購買履歴・取引条件)
  • 財務情報(売上・原価・予算・資金調達内容)
  • 人事情報(給与・評価・採用選考内容)
  • 技術情報(製造方法・ソースコード・研究データ)
  • 営業情報(営業戦略・仕入先・価格設定)

2. 目的外使用の禁止

秘密情報を業務目的以外で使用することを禁止します。SNSへの投稿・競合他社への提供・私的利用がこれにあたります。

3. 複製・持ち出しの禁止

会社の許可なく秘密情報を複製・記録・持ち出すことを禁止する条項です。USBへのコピー・スクリーンショット・印刷物の持ち帰りを禁じます。

4. 退職時の返還義務

会社の秘密情報が記載された資料・データを退職時に返還または廃棄する義務を定めます。

5. 損害賠償

秘密保持義務に違反した場合に損害賠償を負うことを定めます。損害賠償額の予定(違約金)を設定する場合は金額を明記します。

6. 有効期間

退職後も秘密保持義務が継続する期間を定めます。一般的には退職後3〜5年とすることが多いですが、業種・職種によって異なります。

この誓約書、サインして大丈夫?

PR

秘密保持誓約書は競業避止義務・損害賠償・有効期間でトラブルが多発しています。弁護士による契約書チェックで、リスクのある条項を診断できます。労働問題に強い弁護士に 無料相談 可能。

  • 契約書1通あたり弁護士チェック相場 ¥30,000〜¥100,000(初回相談無料)
  • 違法条項のリスク判定
  • 競業避止の有効性確認
  • 労働問題専門弁護士・全国対応
契約書チェックを無料相談

退職時の秘密保持誓約書(必須記載事項)

退職時の誓約書は、在職中に取得した機密情報が退職後に持ち出されることを防ぐための重要書類です。

1. 情報の返還確認

退職時点で秘密情報が記録された資料・データ・媒体を全て返還または廃棄したことを確認します。返還済みの物品をリストアップして付属書類として添付する方法が確実です。

2. 秘密保持義務の継続

退職後も一定期間、在職中に知り得た秘密情報を第三者に開示・漏洩しない義務が継続することを確認します。

3. 競業避止義務

退職後に競合他社へ就職したり競合事業を立ち上げたりすることを制限する条項です。ただし、裁判所は過大な競業避止義務を無効とする傾向があります(後述)。

4. 顧客・取引先への接触禁止

退職後に在職中に関与した顧客・取引先に対して、一定期間、勧誘・接触することを禁止する条項です。

5. 損害賠償

違反した場合の損害賠償義務を定めます。損害賠償額の予定を設定する場合は、裁判所による減額可能性も考慮した金額設定が望ましいです。

6. 裁判管轄

紛争が生じた場合にどの裁判所で解決するかを定めます。一般的には会社の本社所在地を管轄する地方裁判所とします。

競業避止義務の有効性

競業避止義務条項は、内容によっては公序良俗違反(民法90条)として無効とされる場合があります。裁判所は以下の要素を総合的に判断します。

判断要素 有効とされやすい条件 無効リスクが高い条件
保護利益 具体的な営業秘密・顧客情報あり 保護すべき利益が不明確
従業員の地位 役員・管理職・重要業務担当者 一般従業員・パートタイム
期間 1〜2年(判例上の目安) 3年超
地域 特定エリアに限定 全国・無制限
職種制限 具体的な職種・業務に限定 同業全般を広く禁止
代償措置 競業避止手当あり 代償なし

フォセコ・ジャパン事件(奈良地裁 昭和45年)

鋳鉄用化学品製造会社の従業員が退職後に競合会社へ就職した事案です。裁判所は退職後2年間・特定の競業製品に限定した競業避止義務を有効と判断しました。この判決は競業避止義務の有効性判断の先例として現在も参照されています。代償措置の有無・制限期間・業務の限定が重要な判断基準となります。

秘密保持誓約書を電子契約で締結する

PR

クラウドサイン・GMOサイン・freeeサインなら、PDFをアップロードして相手のメールアドレスを入力するだけで誓約書締結が完了。印紙税ゼロ・郵送コストゼロ。

  • 月額1万円〜・取引数無制限プランあり
  • 印紙税・郵送代がかからない
  • 改ざん防止・締結履歴のクラウド保管
電子契約サービスを比較する

違反した場合のリスク

秘密保持義務・競業避止義務に違反した場合、以下の法的リスクが発生します。

民事上の損害賠償

会社が被った実損害を賠償する義務が生じます。不正競争防止法9条の損害額推定規定により、漏洩先が得た利益が会社の損害と推定されるため、高額の賠償請求につながる可能性があります。また誓約書に違約金条項がある場合はその金額が請求対象となります。

刑事責任(不正競争防止法)

会社の営業秘密を不正に取得・使用・開示した場合は不正競争防止法2条・21条の営業秘密侵害罪が適用されます。法定刑は10年以下の懲役または2,000万円以下の罰金(法人には5億円以下の罰金)です。競合他社への転職目的での持ち出しは特に厳しく扱われます。

退職金の返還請求

就業規則に退職金返還規定がある場合、競業避止義務違反を理由に退職金の全部または一部の返還を求められることがあります。ただし、過大な返還請求は無効とされる判例もあります。

電子契約サービスでの締結

秘密保持誓約書は印紙税の課税対象文書ではないため、電子契約での締結にも特段のデメリットはありません。電子契約を使うと以下のメリットがあります。

  • 締結履歴の自動保管(誰がいつ署名したか記録に残る)
  • 改ざん防止機能(ファイルへの後付け変更を防止)
  • 郵送・印刷コストの削減
  • リモートワーク従業員への対応(対面不要)
  • 原本管理の手間が不要

クラウドサイン・GMOサイン・freeeサインなどのサービスを利用すると、従業員の入社手続き全体を電子化する際に一元管理できます。雇用契約書や労働条件通知書と合わせて締結する場合に特に効果的です。

関連テンプレート: 雇用契約書テンプレート労働条件通知書テンプレート もあわせてご活用ください。

退職時の秘密保持誓約書を書いた後は

PR

退職時には次のキャリアを準備しましょう。転職エージェントなら非公開求人へのアクセス・年収交渉代行が無料。

  • 完全無料・登録3分
  • 20万件以上の求人
  • 在職中OK
転職サービスを無料で見る

よくある質問

秘密保持誓約書と秘密保持契約書(NDA)の違いは?
秘密保持誓約書は従業員が会社に対して一方的に義務を誓う書面です。一方、NDA(秘密保持契約書)は企業間など対等な当事者が相互に秘密保持義務を負う双務契約です。誓約書は採用時・退職時の従業員管理に使われ、NDAは取引先・業務委託先との締結に使われます。法的効力に差はありませんが、一方当事者が優位な立場にある雇用関係では誓約書形式が一般的です。
雇用時に署名を強制された場合は応じるべき?
秘密保持誓約書への署名は一般的な業務命令の範囲内として応じる必要があります。ただし、過度に広い競業避止義務や過大な損害賠償条項が含まれている場合は注意が必要です。署名前に内容をよく確認し、不明な条項については会社に説明を求めることができます。競業避止の範囲・期間・代償措置に問題があると感じた場合は、労働問題に強い弁護士への相談をおすすめします。
競業避止義務の有効性はどう判断される?
裁判所は①保護すべき正当な利益があるか(企業の機密情報・顧客情報等)、②従業員の地位(重要業務に携わっていたか)、③制限の期間・地域・職種の範囲(1〜2年・限定エリアが目安)、④代償措置の有無(競業避止手当等)の4要素を総合的に判断します。これらを欠く過大な競業避止義務条項は公序良俗違反(民法90条)として無効とされる可能性があります。
退職時に署名拒否したらどうなる?
退職時の誓約書への署名には法的な強制力はなく、署名しなくても退職自体は妨げられません。ただし、秘密保持義務自体は就業規則や雇用契約書に基づき署名の有無にかかわらず存続する場合があります。会社から署名を求める圧力をかけられた場合は、弁護士への相談をご検討ください。なお、署名拒否を理由とした解雇・不利益処分は違法となる可能性があります。
違反した場合の損害賠償額はどのくらい?
損害賠償額は実際に生じた損害額が原則です。ただし営業秘密漏洩の場合は不正競争防止法9条により損害額の推定規定が適用され、漏洩先が得た利益が会社の損害と推定されます。また誓約書に損害賠償額の予定(違約金条項)が定められている場合、その金額が基準となりますが、裁判所が減額する場合もあります。刑事上は営業秘密侵害罪(不正競争防止法21条)で10年以下の懲役または2,000万円以下の罰金が科される可能性があります。