ビジネス補強

顛末書テンプレート

顛末書テンプレートを無料ダウンロード。業務ミス・交通事故・情報漏洩・顧客対応トラブルの4パターン対応、5なぜ分析による根本原因記載と再発防止策の具体例付き。始末書との違い・違法な強要への対処も解説。Word・印刷用PDF・記入例PDF完備。

最終更新: 2026年5月5日 WordPDF 会員登録不要・無料
全て無料・会員登録不要・即ダウンロード

記入例・書き方サンプル (記入済みのサンプルPDF)

業務ミス・交通事故・情報漏洩・顧客対応トラブルの4パターン対応、記入例PDF付き

顛末書とは:定義と用途

顛末書(てんまつしょ)とは、業務上の事故・ミス・トラブルが発生した後に、その経緯・原因・影響・再発防止策を事実に基づいて報告する文書です。 「顛末」とは「事の始まりから終わりまでの一部始終」を意味する言葉で、事実関係の正確な記録が最大の目的です。

始末書(反省・謝罪が主)や報告書(私情を含まない事実記録のみ)とは性質が異なります。 以下の4つのシーンで提出を求められることが多い書類です。

  • 業務上のミス:数値入力ミス・発注ミス・納期遅延・取引先へのクレーム発生
  • 交通事故:業務中の社用車事故・通勤中の交通事故
  • 情報漏洩:USBメモリ紛失・メールの誤送信・社外への書類持ち出し
  • 顧客対応トラブル:クレーム対応の失敗・約束の未履行・返金要求への不適切な対応

顛末書・始末書・報告書の違い(比較表)

書類 主な目的 謝罪・反省 記載の焦点 提出タイミング
顛末書 事実経緯の報告・再発防止 必須ではない 経緯・原因・対策の事実記録 事案発生後・早期
始末書 反省・謝罪・処分受諾 必須(最重要) 謝罪・誓約・再発防止策 懲戒手続きの前置として
報告書 情報共有・記録保存 含まない 客観的事実のみ 日常業務・定期報告

典型的な提出順序は「顛末書(事実整理)・始末書(反省表明)」です。 顛末書を先に提出して事実関係を共有し、会社が懲戒手続きに進む場合に始末書の提出を求めるという流れになります。

顛末書の書き方(経緯・原因・再発防止策)

顛末書に決まった書式はありませんが、以下の9項目を盛り込むことで、読み手に事実が正確に伝わる文書になります。

必須9項目

# 項目 記載のポイント
1 件名 「〇〇に関する顛末書」と明記
2 発生日時 年月日・時刻(分単位)を正確に
3 発生場所 部署・場所・システム名等を特定
4 関係者 関与した部署・担当者・取引先
5 経緯(時系列) 事実のみ・推測を含めない
6 原因 直接原因と根本原因を分けて記載
7 影響範囲 被害・損失・影響した人数・金額
8 再発防止策 行動レベルで具体的に・期限と担当者を明記
9 結語 「以上の通り報告いたします」等でまとめる

5W1Hで簡潔に書くコツ

経緯を記載する際は5W1Hの視点で整理すると、読み手が事実を把握しやすくなります。

  • When(いつ):発生日時・発覚日時・報告日時を分単位で
  • Where(どこで):発生場所・部署・システム・取引先名
  • Who(誰が):当事者・関係者・報告先
  • What(何が):起きた事象を一文で明確に
  • Why(なぜ):直接原因・根本原因(5なぜ分析が有効)
  • How(どのように):事態の推移・対応の経過

事実と意見を分けるルール

顛末書において最も重要なのが「事実と意見(推測・感想)を混在させない」ことです。 以下のように欄を分けるか、記述の中で明示してください。

  • 事実欄:確認済みの数値・日時・発言・行動のみ記載
  • 推測・意見欄:「〇〇と推察されます」「〇〇の可能性があります」と明示して別記
  • 禁止表現:「おそらく」「たぶん」「〜だったと思います」を事実欄に混入させない

シーン別の顛末書(4パターン)

1. 業務上ミス顛末書(数値ミス・納期遅延・クレーム発生)

業務ミスによる顛末書では、ミスが発生した具体的なプロセスを記述します。 「なぜチェックが機能しなかったか」という工程上の問題点まで踏み込んで記載することが重要です。

件名:発注数量ミスに関する顛末書(例)

令和〇年〇月〇日(〇曜日)〇時〇分、〇〇株式会社への発注書において、数量を「50」と入力すべきところ「500」と入力し、送付いたしました。翌〇日〇時〇分に取引先より過剰発注の指摘を受け、直ちに上長へ報告いたしました。

直接原因は入力後の確認作業を省略したことです。根本原因は、発注書の二重確認フローが形骸化しており、個人の確認のみに依存していたことです。

再発防止策:発注書送付前に上長の承認を必須とするフローを○月○日より運用開始します(担当:○○部長)。あわせて発注数量の上限アラート設定をシステム部門に依頼しました(対応期限:○月○日)。

2. 交通事故顛末書(社用車・通勤中事故)

交通事故の顛末書では、事故の状況・相手方の情報・警察・保険会社への連絡状況を正確に記載します。 感情的な記述や「相手が悪い」という主観的判断は含めないことが原則です。

  • 事故日時・場所:住所・交差点名・道路名
  • 事故の状況:速度・方向・接触箇所を客観的に
  • 相手方情報:相手の連絡先・車両ナンバー・保険情報
  • 警察対応:届出の有無・事故証明番号
  • 保険会社への連絡:連絡日時・担当者名
  • 社内への第一報:報告した時刻・方法・報告先

3. 情報漏洩顛末書(USB紛失・誤送信)

情報漏洩の場合は「何の情報が・どの範囲で・誰に漏洩した可能性があるか」を正確に特定することが求められます。 漏洩した情報の種類・件数・対象者の範囲を過小報告せず、確認できた事実をそのまま記載してください。

  • 漏洩情報の種類:顧客個人情報・社外秘データ・契約書類等
  • 漏洩件数・範囲:何件のデータが・何名に閲覧された可能性があるか
  • 発覚経緯:誰が・いつ・どのようにして気づいたか
  • 初動対応:紛失物の捜索・送信先への連絡・システムアクセス停止等
  • 二次被害の状況:悪用・拡散の有無(確認できた事実のみ)

4. 顧客対応トラブル顛末書

顧客からのクレームや返金要求に発展したトラブルでは、会話の記録(日時・発言内容)を基に事実を記載します。 顧客の感情的な発言はそのまま引用せず、「〇〇という申し出がありました」のように要約して記述します。

経緯(時系列)の書き方

経緯欄は顛末書の中で最も分量を要する部分です。時系列で箇条書きにすると読み手が把握しやすくなります。

時系列記載の原則

  • 客観的事実のみ記載する:推測・印象・主観的解釈は「推察」と明記するか別欄に分ける
  • 時刻を分単位で正確に:「午後」「夕方」等の曖昧表現は避ける
  • 行動と判断を区別する:「Aをした(事実)」と「Bだと判断した(意思決定)」を分ける
  • 空白期間を説明する:記録のない時間帯がある場合、理由も合わせて記載

時系列記載の例

経緯欄の記載例(情報漏洩ケース)

  • 10:15 〇〇ファイルを社外持ち出し用USBメモリに保存
  • 10:30 取引先Aへの移動のため会社を出発
  • 11:45 電車内でUSBメモリの紛失に気づく
  • 11:47 上長(〇〇部長)へ電話にて第一報
  • 12:10 駅の遺失物センターへ届出(受付番号:〇〇)
  • 13:00 会社に戻り、情報システム部門へ紛失ファイルの内容を報告
  • 13:30 情報システム部門によるリスク確認完了(ファイル暗号化を確認)

原因分析:5なぜ分析の活用

顛末書の「原因」欄では、直接原因(表面的な事象)だけでなく根本原因(構造的な問題)まで掘り下げることが求められます。 「5なぜ(5 Whys)」は、「なぜ?」を5回繰り返すことで根本原因に到達するための手法です。

直接原因 vs 根本原因

種別 定義 例(発注ミスのケース)
直接原因 事案を直接引き起こした行為・事象 発注書の数量を誤入力した
根本原因 仕組み・環境・体制の問題 二重確認フローが形骸化していた

5なぜ分析の例(発注ミスケース)

  • なぜ1:なぜ誤入力が起きたか ・ 入力後に数値を確認しなかったから
  • なぜ2:なぜ確認しなかったか ・ 確認作業を省いても問題が起きたことがなかったから
  • なぜ3:なぜ省いても問題がなかったか ・ 上長の承認フローが実質機能していなかったから
  • なぜ4:なぜ承認フローが機能していなかったか ・ 承認者が数値を精査せず形式的に押印していたから
  • なぜ5:なぜ形式的な承認になっていたか ・ 確認する基準・判断基準が明文化されていなかったから
  • 根本原因:承認基準が未整備で、個人の判断に依存するフロー設計になっていた

個人責任に帰着させない記載術

5なぜ分析を正しく行うと、問題の多くは「個人のミス」ではなく「仕組みの欠陥」に到達します。 顛末書では、個人の責任論だけで終わらせず、組織・工程・システムの改善余地まで記載することで、再発防止の実効性が高まります。

  • 避けるべき書き方:「私の不注意が原因です」(個人責任のみで終わる)
  • 推奨する書き方:「入力者の確認漏れ(直接原因)と、二重確認フローの未整備(根本原因)が重なって発生しました」

再発防止策の具体性

再発防止策は顛末書の中で最も実用的な価値を持つ欄です。 「気をつけます」という抽象論は、採用担当者・上長・監査部門から「本気の改善がない」と判断されます。

行動レベルで書く

  • 悪い例:「今後は注意します」「丁寧に確認します」
  • 良い例:「発注書送付前に○○チェックリストで3項目を確認し、上長の電子承認を取得してから送信する(〇月〇日より運用)」

仕組み化・属人化排除

個人の「頑張り」に依存する対策は再発防止として不十分です。 以下の観点で仕組みを変える内容を盛り込んでください。

  • チェックリストの導入・改訂:作業ごとに確認項目を明文化する
  • ダブルチェック体制の構築:1人が確認した後、別の担当者が再確認する
  • システム的な制御:入力値の上限設定・アラート通知・承認フローのシステム化
  • 手順書の整備・更新:作業マニュアルに記載がなかった部分を補完する

期限・担当者の明記

再発防止策には必ず「いつまでに」「誰が」実行するかを明記します。 以下の形式が読み手に伝わりやすいです。

  • 「〇〇チェックリストを〇月〇日までに作成する(担当:〇〇)」
  • 「〇月〇日より二重確認フローを試験運用し、〇月〇日に本格導入する(責任者:〇〇部長)」
  • 「〇月〇日のシステムアップデートで発注数量の上限アラートを設定する(情報システム部門対応)」

顛末書・始末書の強要が違法なケースとは

PR

「書かなければ解雇する」「内容に納得できないが署名させられた」「同一の事案で二重に処分された」——これらはパワハラ・不当処分として弁護士に相談できます。初回相談無料・着手金ゼロの労働問題専門弁護士が対応します。

  • 初回相談無料・全国対応
  • 完全成功報酬制(着手金ゼロ)
  • 不当処分・パワハラ・違法解雇への対応実績多数
  • 会社への交渉・申告代行まで一括依頼可能
労働問題弁護士に無料相談

顛末書 vs 始末書 vs 報告書 の違い(詳細)

3種類の書類は混同されやすいですが、目的・書き方・人事記録への影響がそれぞれ異なります。

顛末書:事実と再発防止策に重点

顛末書は「何が起きたか・なぜ起きたか・どう防ぐか」を報告することが最大の目的です。 謝罪の言葉は任意であり、懲戒手続きの前置書類ではない点が始末書と大きく異なります。 取引先・顧客への説明資料として共有されることもあるため、事実の正確さが特に求められます。

始末書:反省・謝罪・処分受諾に重点

始末書は懲戒処分の前置手続きとして提出を求められる書類です。 謝罪・反省・再発防止策・誓約が必須要素であり、提出後は人事記録として残ります。 署名・押印を求められますが、法律上は強制されるものではありません。 始末書の詳細は始末書テンプレート(汎用版)を参照してください。

報告書:単なる事実報告(私情なし)

日常的な業務報告書に近い位置づけで、謝罪も意見も含めず事実のみを客観的に記録します。 懲戒手続きとは関連しないため、人事評価に直接影響するものではありません。

提出順序の典型パターン

  • パターンA(重大ミス):顛末書(事実整理)・上長確認・対応検討・始末書(反省表明)・懲戒処分の決定
  • パターンB(軽微なミス):報告書(事実共有)・口頭指導・以降は記録なし
  • パターンC(顧客対応トラブル):顛末書(取引先への説明含む)・社内対応・必要に応じて始末書

顛末書を強要されている場合

顛末書の提出要求が適法な業務命令の範囲を逸脱している場合があります。 以下のケースに該当する場合は、対応前に弁護士や労働基準監督署への相談を検討してください。

違法な強要との見分け方

  • 内容が事実と著しく異なる文書への署名を強制する:会社が用意した文書に「実際より重大な過失があった」等の事実と異なる記述がある場合、修正を求める権利があります
  • 「書かなければ即日解雇する」等の脅迫を伴う:提出拒否のみを理由とした即時解雇は解雇権の濫用にあたる可能性があります
  • 同一事案で顛末書・始末書・減給・降格を重ねて科す:「一事不再理」の原則から、同一事案への二重処分は不当処分として争える場合があります
  • 軽微なミスに対して過大な内容の文書を繰り返し要求する:嫌がらせ目的の繰り返し要求はパワーハラスメントに該当する場合があります

パワハラ該当ケース

厚生労働省のパワハラ指針(2020年施行)では、「精神的な攻撃」「過大な要求」がハラスメントに該当するとされています。 顛末書に関連するパワハラとして以下が考えられます。

  • 提出を拒否するたびに大声で怒鳴る・侮辱的な発言をする
  • 一度提出した顛末書を何度も書き直させ、際限なく修正を求める
  • 全社メールで顛末書の内容を暴露する・同僚の前で読み上げる
  • 顛末書の提出を口実に業務から外す・部署異動を強制する

転職を検討すべきケース

顛末書の提出自体は一時的な問題であることがほとんどですが、 組織体質に根本的な問題がある場合は転職を真剣に検討する価値があります。

以下に3つ以上該当する場合は転職の検討を

  • 過度な顛末書要求が常態化している(月1回以上・軽微な事案でも毎回)
  • ミスの原因分析を行わず、常に個人責任に帰着させる文化がある
  • 再発防止策の仕組み化に上長・会社が協力しない
  • 顛末書を書くたびに心理的消耗が激しく、業務に集中できない
  • 顛末書提出後の人事評価が著しく低下し、昇給・昇格の機会が失われている
  • 上司からのハラスメントを伴う顛末書要求が繰り返されている

現職に問題があると判断した場合でも、在職中に転職活動を進めることで収入を途切らせずに次のステップへ移れます。 転職エージェントへの相談は無料であり、登録から求人提案・面接対策まで一貫してサポートを受けられます。

顛末書要求が常態化する職場から抜け出したい方へ

PR

組織の体質を個人が変えることには限界があります。転職エージェントなら非公開求人へのアクセス・年収交渉代行・面接対策まで完全無料でサポート。在職中の登録・相談もOKです。

  • 完全無料・登録3分
  • 非公開求人を含む20万件以上の求人
  • 在職中の登録・活動もOK
  • 年収交渉・内定後のサポートまで一貫
転職エージェントに無料相談

違法な要求・ハラスメントから即日退職する

PR

退職代行サービスなら、あなたに代わって退職届の提出から会社対応まで完了します。即日退職・有給消化交渉・損害賠償請求対応・離職票発行交渉まで全てお任せ。

  • 即日対応・もう会社に行かなくていい
  • 弁護士監修・違法請求リスクゼロ
  • 全額返金保証
退職代行で即日退職する

よくある質問(FAQ)

顛末書と始末書を両方求められた場合、どちらを先に提出する?
一般的な順序は顛末書が先、始末書が後です。顛末書で事実関係・原因・再発防止策を整理し、会社がその内容をもとに懲戒手続きに進む場合に始末書の提出を求めるという流れが典型的です。会社から同時提出を求められた場合は「顛末書の内容確認後、始末書を作成したい」と申し出ることもできます。
顛末書を書かないと懲戒処分になる?
顛末書(事実報告書)の提出は業務命令の一環とみなされる場合が多く、正当な理由なく拒否すると「業務命令違反」として懲戒処分の対象となりえます。ただし、法律上は署名・押印を強制することはできません。内容に事実と異なる記述がある場合は修正を求める権利があります。違法な強要や脅迫を伴う場合は弁護士へ相談することをおすすめします。
顛末書は手書きとパソコン作成のどちらが正式?
パソコン(Word等)での作成が現在の主流であり、法律上も特に規定はありません。「手書きのほうが誠意が伝わる」という考え方もありますが、記載内容の正確さ・読みやすさを重視するなら、テンプレートを活用したパソコン作成が適切です。会社から「手書きで」と指示がある場合はその指示に従ってください。
顛末書が原因で退職に追い込まれた場合はどうすればよい?
顛末書の提出後に「辞めてほしい」「このままでは解雇する」等のプレッシャーを受けた場合、退職強要・不当解雇として争える可能性があります。まず弁護士に相談し、対応方針を立てることが重要です。やむをえず退職を選ぶ場合は、退職代行サービスの利用で直接交渉なしに退職手続きを進めることも可能です。詳しくは退職届テンプレート・退職代行ガイドを参照してください。
残業代の未払いも顛末書に書けるか?
顛末書はあくまで「発生した事案の事実経緯と再発防止策を報告する書類」です。残業代の未払い問題を顛末書に記載することは一般的ではありません。残業代の問題は別途、賃金台帳の確認・タイムカードの記録をもとに残業代計算ツールで概算し、労働基準監督署への申告または弁護士への依頼という手順で対処します。

関連する始末書・ビジネス文書テンプレート