
このページでわかること
- 資金繰り表(個人事業主・小規模法人向け)をエクセル(数式入り)・PDFで無料ダウンロードできる
- 次月繰越が翌月の前月繰越に自動で連鎖する仕組み(12か月分・数式で実装)
- 経常収支(売上・仕入・人件費・家賃等)と財務収支(借入金)の分け方
- 資金繰り表と損益計算書の違い・黒字倒産を防ぐ考え方
資金繰り表とは
資金繰り表は、月ごとの現金の出入りを予測・記録し、将来の現金残高を管理するための表です。損益計算書上は黒字でも、入金と支払いのタイミングがずれると手元の現金が不足する「黒字倒産」が起こり得ます。資金繰り表は、この現金の流れを事前に把握し、資金不足を早期に発見するために使います。
現金残高の推移(記入例・4〜9月)
「前月繰越」と「次月繰越」の連鎖
資金繰り表の最大の特徴は、ある月の「次月繰越」(月末の現金残高)が、翌月の「前月繰越」(月初の現金残高)にそのまま引き継がれる点です。本テンプレートのエクセル版は、この連鎖を数式で自動化しているため、どこか1か月の入力を修正すると、それ以降の月の残高が自動的に再計算されます。
| 行 | 内容 | 計算方法 |
|---|---|---|
| 前月繰越 | その月の月初時点の現金残高 | 前月の「次月繰越」をそのまま引き継ぐ(初月のみ期首残高を入力) |
| 差引過不足 | その月の経常収支の増減 | 売上入金-(仕入支払+人件費+家賃+その他経費) |
| 次月繰越 | その月の月末時点の現金残高 | 前月繰越+差引過不足+借入金収入-借入金返済 |
経常収支と財務収支の違い
売上入金・仕入支払・人件費・家賃などの日常的な事業活動によるお金の出入りを「経常収支」、借入金の受け入れ・返済など資金調達に関するお金の出入りを「財務収支」と呼びます。本テンプレートでは、この2つを分けて集計することで、「本業の資金繰りが厳しいのか、それとも借入金の返済負担が重いのか」を切り分けて確認できます。
資金繰り表と損益計算書・総勘定元帳の違い
| 書類 | 示すもの | 関連ページ |
|---|---|---|
| 資金繰り表 | 現金の出入り(お金が回っているか) | 本ページ |
| 損益計算書(P/L) | 収益と費用(儲かったか) | 損益計算書テンプレート |
| 総勘定元帳 | 勘定科目ごとの取引と残高 | 総勘定元帳テンプレート |
掛け取引(後払い・後受け)が多い事業ほど、損益計算書と資金繰り表の数字が大きくずれることがあります。両方を定期的に確認し、資金ショートを未然に防ぎましょう。
使い方
- 「資金繰り表(空欄)」シートのB2セルに、開始する月の期首現金残高を入力する
- 各月の列に、売上入金・仕入支払・人件費・家賃・その他経費・借入金収入・借入金返済を入力する
- 「差引過不足」「次月繰越」は自動計算される
- 月が経過して実績が確定したら、予測値を実績値に置き換えて、翌月以降の見通しを更新する
資金繰り表と損益計算書はどう違う?
損益計算書は「儲かったかどうか」を示す書類、資金繰り表は「現金が足りているかどうか」を示す表です。掛け取引(後払い・後受け)が多い事業ほど、両者の数字が大きくずれることがあります。損益計算書上は黒字でも、入金と支払いのタイミングがずれると手元の現金が不足する「黒字倒産」が起こり得るため、両方を確認することが重要です。損益計算書テンプレートもあわせてご利用ください。
「次月繰越」がおかしな数値になった場合は?
直前の月、またはそれ以前の月で入力ミスがある可能性が高いです。次月繰越は前月繰越から連鎖して計算されるため、1か月分でも数値がずれると、それ以降の全ての月がずれます。各月の売上入金・支出の金額を1つずつ確認してください。
期首現金残高には何を入力すればいい?
資金繰り表を作成し始める月の月初時点で、実際に手元にある現金・預金の残高を入力してください。銀行口座の残高証明書や通帳の記帳内容を確認するのが確実です。
経常収支と財務収支の違いがわからない
経常収支は、売上入金・仕入支払・人件費・家賃などの日常的な事業活動によるお金の出入りです。財務収支は、借入金の受け入れ・返済など資金調達に関するお金の出入りです。両方を合わせて、その月の現金の増減を計算します。
予測と実績、どちらを入力すればいい?
両方使えます。まずは向こう数か月分を予測値で埋めて資金繰りの見通しを立て、月が経過して実績が確定したら、その月の数値を実績値に置き換えてください。予測と実績を随時更新することで、精度の高い資金繰り管理ができます。