副業の確定申告が必要な人・不要な人の判定チャート

本記事は一般情報の提供を目的としています。 個別の税務判断は、税理士・公認会計士等の専門家にご確認ください。 数値は国税庁の一次情報(2026-05-28確認)に基づいています。

会社員(給与所得者)が副業を行う場合、確定申告の要否は「副業の所得金額」によって決まります。 以下の判定表で自分のケースを確認してください。

ケース 所得税の確定申告 住民税の申告 注意点
給与所得者・副業所得20万円超 必要 確定申告で代替(別途申告不要) 翌年3月16日までに確定申告。確定申告が住民税申告を兼ねる
給与所得者・副業所得20万円以下 不要(特例あり) 別途申告が必要 「住民税の申告は不要」という誤解が多い。市区町村への申告は別に必要
個人事業主・フリーランス(副業) 必要(事業所得あり) 確定申告で代替 給与所得者向けの20万円特例は適用されない
年金受給者・副業所得あり 個別判定が必要 別途申告が必要 公的年金収入が400万円超または年金以外の所得が20万円超で確定申告必要
医療費控除・ふるさと納税を受けたい 申告推奨 確定申告で代替 副業20万円以下でも確定申告すると副業収入も申告対象になる

出典: 国税庁「令和7年分 確定申告特集」(2026-05-28確認)

「副業の所得」とは?収入との違い

確定申告の要否を判定する「所得20万円」の「所得」は、収入から経費を引いた後の金額です。 副業の売上・報酬から交通費・機材費・通信費等の必要経費を差し引いた残額で判定します。

  • 副業の収入(売上): 受け取った報酬・売上の合計額
  • 必要経費: 副業に直接必要な支出(交通費・機材・通信費の業務按分等)
  • 副業の所得(課税対象): 収入 − 必要経費
源泉徴収されている場合でも、「所得」は源泉徴収前の金額で判定します。源泉徴収額を除いた手取り金額ではありません。経費計算の詳細は「副業の経費計算方法」セクションをご覧ください。

副業20万円ルールの正確な理解(所得税は20万円超で必要・住民税は1円でも申告必要)

最重要ポイント: 「副業所得20万円以下なら全て申告不要」は誤りです。 この特例は所得税(確定申告)のみに適用されます。 住民税には20万円以下の申告不要ルールは存在しません。

ネット上では「副業20万円以下なら確定申告不要」という情報が広く出回っています。 これは所得税の確定申告に限っては正しいですが、住民税については全く別の話です。

所得税と住民税で異なる申告ルール

税目 申告不要ルール 申告先 申告期限(2026年分)
所得税(確定申告) 副業所得20万円以下なら申告不要
(給与所得者のみ・特例)
税務署 2027年3月16日(月)
住民税 申告不要ルールなし
1円でも副業所得があれば申告義務あり
お住まいの市区町村 2027年3月15日(目安)

出典: 国税庁「令和7年分 確定申告特集」(2026-05-28確認)

住民税申告が不要になるケース

以下の場合は、住民税の申告書を別途提出しなくてよいです。

  • 所得税の確定申告を行った場合: 確定申告書の情報が自動的に市区町村に提供されるため、住民税の申告書を別途提出する必要はありません
  • 給与のみで年末調整が完了している場合: 勤務先が住民税分も含めて申告しているため、追加申告は不要

住民税申告が別途必要なケース(見落としが多い)

以下の場合は、市区町村の窓口または自治体の申告用紙で住民税申告を行う必要があります。

  • 副業所得が20万円以下で所得税の確定申告をしない場合(最も多いケース)
  • 給与収入のみだが年末調整を受けていない場合(途中退職など)
  • 収入がなかった年(無収入でも前年所得があれば住民税申告が必要な場合あり)
住民税申告を忘れると、市区町村が把握している所得より実態の所得が少なく計算されることがあります。後から指摘された場合は追徴課税の対象になります。副業所得が少額であっても、申告して正しい住民税額を確定することが重要です。

よくある誤解と正しい理解の比較

よくある誤解 正しい理解
「20万円以下なら全く申告しなくてよい」 所得税の確定申告は不要。住民税の申告は別途必要
「住民税は会社が全部処理してくれる」 会社が処理するのは給与所得分のみ。副業所得は自分で申告が必要
「メルカリで売った分も全部申告が必要」 生活用品の売却は非課税。利益目的の継続転売は課税対象
「源泉徴収されていれば申告不要」 源泉徴収は前払いの税金。所得に応じた精算は別途必要(還付の場合あり)
「確定申告したら自動的に住民税も処理される」 確定申告した場合は住民税申告も行ったとみなされる(別途申告不要)

2026年税制改正が副業に与える影響(基礎控除95万円・160万円の壁)

令和7年(2025年)分の所得税から、基礎控除と給与所得控除が大幅に改正されました。 会社員の副業にも直接影響があります。

誤情報に注意: 「178万円の壁」「104万円の控除」という情報がSNSで広まっていますが、 これは国民民主党が提唱した政策案であり、現時点(2026年5月)で法律として成立していません。 正しい数値は以下の通りです(国税庁 2026-05-28確認)。

令和7年分の基礎控除・給与所得控除の改正点

控除の種類 令和7年分〜の控除額 従来(〜令和6年分) 変化
基礎控除(最大・合計所得132万円以下) 95万円 48万円 +47万円
給与所得控除(最低保障) 65万円(収入190万円まで) 55万円 +10万円
所得税非課税ライン(給与所得者) 160万円(65万+95万) 103万円(55万+48万) +57万円

出典: 国税庁「令和7年分 基礎控除及び給与所得控除等の改正」(2026-05-28確認)

副業への具体的な影響

改正後の基礎控除は合計所得金額によって段階的に変わります。 副業所得がある場合、給与所得と合算した「合計所得金額」に応じた基礎控除が適用されます。

合計所得金額(給与所得+副業所得) 令和7年分〜の基礎控除額
132万円以下 95万円(最大)
132万円超〜336万円以下 88万円
336万円超〜489万円以下 68万円
489万円超〜655万円以下 63万円
655万円超〜2,350万円以下 58万円
2,350万円超〜2,500万円以下 段階的に逓減・消失

副業収入と所得税額の目安(令和7年分・会社員)

会社員が年収300万円(給与所得控除後の給与所得約190万円)に加えて副業所得を得た場合の概算です。 合計所得金額が132万円超になるため基礎控除は88万円が適用されます。

  • 副業所得20万円: 所得税の確定申告不要(住民税申告は別途必要)
  • 副業所得50万円: 確定申告必要。合計所得約240万円。所得税の税率5%〜10%
  • 副業所得100万円: 確定申告必要。合計所得約290万円。税額試算は所得税計算ツールを活用
正確な税額は個人の状況(扶養家族・各種控除・副業の経費額等)によって異なります。 keisan-navi 所得税計算ツールで実際の数値を入力してシミュレーションしてください。

副業の所得区分(雑所得vs事業所得・国税庁の判定基準・帳簿付け要件)

副業の所得区分は「雑所得」か「事業所得」かによって、税額計算の方法や適用できる控除が大きく変わります。

雑所得と事業所得の主な違い

比較項目 事業所得 雑所得(業務)
損益通算 可能(給与所得等と通算できる) 不可
青色申告特別控除 適用可(最大65万円控除) 不可
純損失の繰越 3年間繰越可(青色申告の場合) 不可
帳簿保存義務 必要(青色申告は複式簿記) 収入300万円超は一部義務あり
経費計上 可(ただし黒字の範囲内)

国税庁の判定基準(2022年10月改正通達)

2022年10月の国税庁通達改正により、副業の所得区分は以下の基準で判定されることが明確化されました。

  • 事業所得と認められる場合: 社会通念上「事業」と称するに足る規模・継続性・反復性があり、かつ帳簿書類を保存している場合
  • 雑所得(業務)に分類される場合: 収入金額が300万円以下で、帳簿書類の保存がない場合は原則として雑所得(業務)
  • 収入300万円超の場合: 帳簿書類の有無にかかわらず、事業として認められるかを個別に判定

出典: 国税庁「No.1500 雑所得」(2026-05-28確認)

帳簿付けが重要な理由

2022年改正後の運用では、収入300万円以下でも帳簿書類を保存していれば事業所得として認められる余地があります(社会通念上の事業性も考慮)。 帳簿付けをすることで以下のメリットがあります。

  • 事業所得として認められれば青色申告(65万円控除)が利用可能
  • 給与所得との損益通算が可能(副業が赤字の年に税負担を軽減できる)
  • 純損失の3年間繰越控除が使える
  • 税務調査で収入の正確性を証明できる
「帳簿があれば必ず事業所得になる」わけではありません。帳簿の保存は要件の一つに過ぎず、事業の規模・継続性・独立性なども総合的に判断されます。個別の判断は税理士等にご相談ください。

副業の経費計算方法(家事按分・電気代・通信費・備品・按分率の根拠)

副業に必要な支出は「必要経費」として収入から差し引けます。 ただし、私生活と業務が混在する支出は「家事按分」が必要です。

経費として計上できる主な費目と按分例

費目 経費計上の考え方 按分方法の例
通信費(スマートフォン・インターネット) 業務使用分のみ経費 業務使用時間 ÷ 総使用時間(例: 30〜50%)
電気代 在宅ワーク・業務使用分のみ 業務使用面積 ÷ 自宅総面積 × 業務時間割合
家賃(自宅兼仕事場) 業務専用スペースがある場合のみ経費可 業務使用面積 ÷ 自宅総面積(例: 書斎が全体の20%なら20%)
パソコン・機材 業務専用なら全額経費。私用と共用は按分 取得価額10万円未満なら全額一括計上可。10万円以上は減価償却
交通費 副業のための移動費は経費 実際の交通費(電車・バス等。タクシーは合理的理由が必要)
書籍・学習費 副業に直接関係するもの 全額。プライベート用との按分が必要な場合あり
外注費(業務委託) 副業の業務を外部に委託した費用 全額経費。源泉徴収・支払調書の対応が必要な場合あり

出典: 国税庁「No.2210 やさしい必要経費の知識」(2026-05-28確認)

家事按分の根拠を記録しておく

家事按分の割合は、税務調査で説明を求められる場合があります。 按分根拠(使用時間・面積の計算メモ等)を記録しておくと安心です。

  • 自宅の間取り図または面積メモ(家賃・電気代の按分根拠)
  • 業務ログや作業時間記録(通信費の按分根拠)
  • 機材・備品のレシート・納品書(取得日・取得価額の証明)
副業の経費が多い場合は青色申告(帳簿付け必須)での申告が有利です。 経費の詳細な計算はkeisan-navi 所得税計算ツールで各種控除を入力してシミュレーションしてください。

確定申告の手順(書類準備→申告書作成→提出/納税・e-Tax活用)

副業がある会社員の確定申告の流れを解説します。 令和7年分(2025年所得)の申告期間は2026年2月16日(月)〜3月16日(月)です。

  1. ステップ1: 必要書類を集める(〜1月末)
    副業がある会社員は以下の書類を準備します。
    • 勤務先からの源泉徴収票(1月末〜2月初に発行)
    • 副業の収入証明(請求書控え・支払調書・振込明細等)
    • 副業の経費証明(領収書・レシート・明細書)
    • 各種控除証明書(生命保険料・医療費等)
    • マイナンバーカード(e-Tax申告の場合)
  2. ステップ2: 副業の収支を集計する(1月〜2月中旬)
    副業の年間収入合計と経費合計を計算して「副業の所得」を求めます。 クラウドソーシングは年間報告書を活用。物販はCSVデータを集計。 所得税の計算はkeisan-navi 所得税計算ツールでシミュレーションできます。
  3. ステップ3: 申告書を作成する(2月16日〜)
    国税庁「確定申告書等作成コーナー」またはfreee・マネーフォワード等の会計ソフトで作成します。 副業所得は「雑所得」または「事業所得」の欄に入力します。 住民税の徴収方法欄で「自分で納付(普通徴収)」を選択すると、副業分の住民税が自宅宛てに届きます。
  4. ステップ4: 提出・納税(〜3月16日)
    e-Taxで送信(最も便利・マイナンバーカード必要)または税務署への持参・郵送で提出します。 納税額がある場合は3月16日までに納付します。振替納税・コンビニQRコード払い・クレジットカード払い等に対応しています。

副業がある場合の確定申告 入力のポイント

申告書の記入箇所 内容
収入金額・所得金額(雑所得) 副業の収入合計と必要経費を記入。収入−経費=所得を「業務」欄に記入
住民税に関する事項(第二表) 「給与・公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法」→「自分で納付」を選択
源泉徴収税額 副業で源泉徴収された税額を記入(還付の根拠になる)
マイナンバー(個人番号) 必ず記入(e-Taxではマイナポータル連携で自動入力)

普通徴収(住民税自分払い)の手続きと自治体ごとの違い

住民税は原則として会社員の場合、勤務先が給与から天引きして納付する「特別徴収」です。 副業所得分も含めて勤務先に合算通知されると、住民税額の増加から副業が発覚するリスクがあります。

普通徴収を申請する方法

  1. 確定申告書第二表に記入する
    「給与・公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法」の欄で「自分で納付」に〇をつけます。 これにより、副業分の住民税は本人宛てに納付書が届く「普通徴収」になります。
  2. 申告書を期限内に提出する
    e-Taxまたは税務署へ申告書を提出します。 この記載が市区町村に伝わり、住民税の徴収方法が分割されます。
  3. 普通徴収の納付書が6月頃に届く
    6〜7月頃に市区町村から普通徴収の納付書が届きます。 分割払い(年4回)またはコンビニ・口座振替で納付します。

普通徴収の限界と自治体ごとの違い(重要)

普通徴収を申請しても、必ずしも承認されない場合があります。 日本全国の多くの自治体では、給与所得(パート・アルバイト含む)については 特別徴収(会社天引き)を徹底する方針をとっています。
副業の種類 普通徴収申請の可否 理由
クラウドソーシング・業務委託(雑所得・事業所得) 申請可能(概ね認められる) 給与所得ではないため、自治体の方針に関係なく分離処理されやすい
アルバイト・パート(給与所得) 認められない場合あり 自治体によっては給与所得は全額特別徴収(会社天引き)に統合される運用
不動産収入・株式配当(雑所得等) 申請可能(概ね認められる) 給与以外の所得として分離処理されやすい
  • 副業がクラウドソーシング・業務委託(雑所得・事業所得)の場合は、普通徴収が比較的認められやすいです
  • 副業がアルバイト・パート(給与所得)の場合、自治体の方針によっては特別徴収に一本化されることがあります
  • お住まいの市区町村の税務課に事前確認することをおすすめします
2026年以降、全国的に特別徴収の徹底強化が進んでいます。普通徴収を希望する場合は早めに確定申告を行い、自治体への確認も併せて行うことをおすすめします。

副業がバレる主な経路と対策(住民税・社会保険・SNS・知人)

会社に副業を知られる経路は「住民税」だけではありません。 主な経路と対策をまとめました。

バレる経路 具体的な状況 対策
住民税の通知(最多) 会社に届く住民税通知書の額が給与所得を超えている 確定申告第二表で「普通徴収」を選択する
社会保険(ダブルワーク) 複数の会社に雇用されると社会保険の資格取得届が合算される 業務委託(雇用ではない)形態を選ぶ。給与所得型の副業を避ける
SNS・ブログ・YouTube 副業の内容をSNSに投稿して同僚・上司に見られる 副業関連の投稿は匿名アカウントで行う
知人・取引先からの口コミ 副業の取引先が本業関係者と繋がっていた 副業の領域を本業と無関係な分野にする
就業規則違反の発覚 就業規則で副業禁止の場合、何らかの経路で発覚するリスク 会社の就業規則を事前に確認し、副業可能かどうかを把握する

副業解禁の流れと就業規則の確認

厚生労働省は2018年に「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を策定し、副業・兼業を積極的に認める方向性を示しています。 しかし副業を認めるかどうかは各企業の判断であり、就業規則で禁止している会社もまだ多くあります。

  • まず自社の就業規則で「副業・兼業」に関する条項を確認する
  • 禁止規定がある場合でも「許可申請制」なら申請すれば可能な場合がある
  • 副業を始める前に上司や人事に相談することが最もリスクが低い

副業パターン別注意点(クラウドソーシング・物販・YouTube・株FX・不動産)

副業の種類によって、所得区分・経費の扱い・申告方法が異なります。 主なパターン別の注意点をまとめました。

副業の種類 所得区分 主な注意点
クラウドソーシング・ライター・デザイン 雑所得(業務)または事業所得 源泉徴収されることが多い。支払調書を受け取って申告。帳簿を付ければ事業所得の可能性あり
物販(メルカリ・Amazon等) 雑所得(業務)または事業所得 仕入れ費・送料・手数料・包装費が経費。生活用品の売却は非課税。転売目的の継続取引は課税対象
YouTubeアドセンス・アフィリエイト 雑所得(業務)または事業所得 収益化ツール・機材・通信費が経費。Googleアドセンスは源泉徴収なし(外国法人のため)。収益規模に応じて事業所得判定
株式・FX投資 譲渡所得(株)/ 雑所得(FX等) 特定口座(源泉徴収あり)なら原則申告不要。一般口座・年間損益が20万円超は申告必要。損益通算に注意
不動産賃貸収入 不動産所得 建物の減価償却・固定資産税・修繕費が経費。不動産所得は金額を問わず申告義務あり(副業20万円特例は適用されない)
アルバイト・パート(給与所得) 給与所得 メインの給与とは別の「乙欄」として課税される。社会保険の問題が生じやすい。住民税の普通徴収が通らない自治体あり
不動産所得は「20万円以下申告不要」ルールの対象外です。 不動産所得は金額の多寡を問わず確定申告義務があります(利益がある場合)。 給与所得者向けの「20万円特例」は給与所得以外の所得全体に対するものですが、 不動産所得は独立した所得区分のため特別な扱いになります。詳細は税務署や税理士にご確認ください。

確定申告しないとどうなる?(無申告加算税・延滞税・税務調査)

副業所得が申告義務の基準を超えているにもかかわらず、確定申告をしなかった場合は深刻なペナルティが発生します。

主なペナルティの種類と税率

ペナルティの種類 税率・算出方法 軽減の可能性
無申告加算税 納税額の15%(300万円超の部分は20%) 税務署からの指摘前に自主申告した場合は5%に軽減
延滞税 年2.4%(2ヶ月以内)→ 年8.7%(2ヶ月超) 早期納付で軽減。長期化すると大きな負担になる
重加算税 仮装・隠蔽がある場合は40%(過少申告は35%) 故意がなければ適用されない
過少申告加算税 追加税額の10%(50万円超部分は15%) 調査前に修正申告をすれば不適用

出典: 国税庁「確定申告を忘れたとき(無申告)」(2026-05-28確認)

税務調査の対象になるリスク

副業収入はマイナンバーの活用・金融機関との連携強化により、税務署が把握しやすくなっています。 以下のような場合は調査対象になりやすい傾向があります。

  • クラウドソーシング各社・プラットフォームが国税庁に情報提供している(収益化しているYouTuberへの調査も増加)
  • マイナンバーと口座の紐付けにより、不自然な入金が把握されやすくなっている
  • 物販の大口出品者情報がプラットフォームから提供される
  • 住民税の計算がおかしいとして市区町村から問い合わせが来る場合がある
「少額だからバレない」は危険な思い込みです。 税務調査が入ると最大7年分(悪質な場合)まで遡って調査される可能性があります。 副業を始めたら早めに申告ルールを確認し、正確に申告することが結果的に最もリスクが低い選択です。

無料計算ツールで税額シミュレーション(keisan-navi連携)

副業の確定申告前に、以下の無料ツールで税額・控除額を事前シミュレーションできます。 登録不要・スマホ対応です。

よくある質問(FAQ)

複数の副業がある場合、所得は合算して判定しますか?
はい、複数の副業がある場合は全ての副業所得を合算して20万円以下かどうかを判定します。たとえばクラウドソーシングで12万円、物販で10万円の所得があれば合計22万円になり、確定申告が必要です。各副業の種類(雑所得・事業所得)が異なっても同種の所得は合算されます。副業ごとに別々に判定するわけではない点に注意してください。
副業が赤字(損失)の場合、確定申告すべきですか?
副業の所得区分によって異なります。事業所得の場合は赤字(損失)を給与所得と損益通算でき、税額を減らせます。申告しないとこのメリットが受けられません。一方、雑所得の赤字は他の所得との損益通算ができません。副業収入が300万円以下で帳簿がない場合は原則として雑所得に分類されます(国税庁2022年通達)。赤字でも申告することで純損失の繰越控除(最大3年)が可能な場合もあります。税理士に相談することをおすすめします。
家族名義の口座で副業収入を受け取った場合、申告者はだれですか?
実際に副業を行った本人が申告義務者です。家族名義の口座を使っても、所得は実際の稼ぎ手に帰属します。名義が異なることで贈与税の問題が生じる場合もあります。また、副業を家族に手伝ってもらって給与を払う場合(青色申告の場合のみ全額経費可・白色は上限あり)など、家族への報酬は別途手続きが必要です。いずれも専門家への確認をおすすめします。
暗号資産(仮想通貨)の副業利益も20万円以下なら申告不要ですか?
暗号資産の売却・交換による利益は雑所得に分類され、20万円以下申告不要ルールが適用されます(給与所得者の場合)。ただし、住民税の申告は別途必要です。また、複数の副業所得と合算して20万円を超えた場合は確定申告が必要になります。暗号資産は取引ごとに損益計算が必要で、取引所の年間報告書や専用の計算ツールを利用することをおすすめします(国税庁「暗号資産の税務上の取扱い」2026-05-28確認)。
海外の副業(海外クライアントからの報酬)は確定申告が必要ですか?
日本居住者であれば、海外クライアントからの報酬も日本の確定申告の対象です。日本の税法では居住者は全世界所得を申告する義務があります。海外からの報酬は通常源泉徴収されていないため、全額が申告対象となります。また、外国で課税された場合は外国税額控除が適用できます。為替換算は支払いを受けた日の為替レートで円換算します。詳細は国税庁の外貨建て取引の申告方法をご確認ください。
源泉徴収済みの副業(クラウドソーシングで源泉徴収された場合)も申告が必要ですか?
副業所得が20万円以下であれば所得税の確定申告は不要ですが、申告することで源泉徴収された税金の還付を受けられる場合があります。源泉徴収された税額が実際の税額より多い場合(副業の経費が多い等)は、確定申告によって還付申告が可能です。還付申告は申告義務のない方でも申告期限から5年以内であればいつでも申告できます。住民税の申告は別途必要です。
メルカリ・フリマアプリの売上は副業として確定申告が必要ですか?
生活用品の売却による収入は原則として非課税で、確定申告は不要です。ただし、「利益を目的として継続的に転売する」場合は事業所得または雑所得として課税対象になります。国税庁は「生活用動産の譲渡による所得は非課税」としていますが、営利目的の継続的な売買は事業とみなされます。高額品(1点30万円超の貴金属・骨董品等)は生活用品でも課税対象です。迷う場合は税務署に確認することをおすすめします。
医療費控除を受けたい場合、副業が20万円以下でも確定申告は必要ですか?
医療費控除を受けるためには確定申告が必要です。副業所得が20万円以下で本来は確定申告不要であっても、医療費控除・住宅ローン控除(初年度)・ふるさと納税(ワンストップ特例未適用)などを受けたい場合は確定申告を行います。この場合、確定申告書に副業収入も合わせて記載することになります。なお、確定申告を行った場合は住民税の申告も行ったとみなされます。
住民税通知書でどこを確認すれば副業がバレていないか分かりますか?
会社に届く住民税「特別徴収税額の決定通知書」の給与収入欄が、会社側が把握している給与額と一致しているかを確認します。副業収入が給与所得として会社に合算されていれば、通知書の給与収入欄に副業分が上乗せされているため差異が生じます。確定申告時に第二表の「住民税に関する事項」欄で「自分で納付(普通徴収)」を選択すると、副業分の住民税は本人宛に納付書が届きます。ただし給与として副業収入を受け取っている場合は、自治体によって本業会社への合算請求(特別徴収)に切り替えられる場合があります。